診療紹介周術期管理

近年、麻酔科関連学会でも“周術期管理”や“周術期管理チーム”と言った言葉を頻繁に聞くようになり、術前から術中、術後を通じた管理の重要性が叫ばれています。しかし、現在の国内の標準的な病院は周術期管理あるいは術後疼痛対策を行うために適したデザインになっているとはいえません。

2014年5月より稼働した愛知医科大学新病院においては、中央手術部と同じフロアに麻酔科周術期外来とGICUを設置し、術前から術後までを麻酔科医が効率的に管理できるようになっています。

麻酔科管理となるすべての術前患者さんには、麻酔科外来で麻酔方法・リスクについて説明し、同意を得ます。外来担当医が患者さんの全身状態、合併症と予定される手術方法を検討し、追加の検査や術前管理が必要な場合は主治医と相談し、患者さんにとって最適な術前管理を目指しています。

従来、国内のほとんどの病院では、麻酔覚醒後の患者さんは直ちに病棟へ搬送されていました。しかし、自戒と反省の念を込めて言えば、手術が終了したばかりで、しかも麻酔から覚醒したばかりの、最も不安定な状況にある患者さんをわざわざ病棟に搬送し、モニタリングのレベルを下げるのは全く合理的とは思えません。

愛知医科大学病院においては、中央手術室の隣に28床のGICUを設け、麻酔科医、手術部ならびに集中治療室看護師が中心となって術後患者および重症患者の管理を行っています。GICUに入室しない軽症の患者さんも、病棟へ搬送する前に手術部内にある12床のリカバリ室で安定するまで様子を観察し、安全に病棟へ移動できるようにしています。

GICUは麻酔科医による運営で、看護師75名とともに術後患者さんと重症患者さん1ヶ月平均500名の管理を行っています。